silence
2005/04/04
  成田でお別れ





二年間の荷物が、たったのダンボール二つとトランク二つ。「もう荷物は増やしたくない」って言ってた。チリに遊びに来てねって何度も言ってた。握手して別れて。遊びに行くよ。身体に気をつけて精一杯楽しんでね。
どこの国の人だかわからないけど、親子が泣きながら別れを惜しんでた。それを見て母が、「あれは親がパブで出稼ぎで子供たちは国でおばあちゃんと住むのよ。」ってワイドショー的に勘ぐってた。




 
2005/04/03
  最後かもしれない









JICAのシニアボランティアで、チリに行く叔母。日本を離れる最後の日にうかい鳥山で食事しました。ずっと行きたがってたチリ。死ぬ前にチリで研究をしたいって。念願叶ってとても嬉しそうだった。
二年間チリで研究をする。叔母ももう若くはない。おばあちゃんと言ってもいい歳。いくら健康だって、何があるかわからないから。東京ー仙台間より東京ーチリの方がずっと遠い。すぐに駆けつけるわけには行かない。あたし一人不吉なことを考えてた。もしかしたらこれが最後になるのかも知れないって。

たった二年間だけど日本食は食べられなくなるからって、いわゆる高級料亭で和食の最たるものを食べた。いんちきな寿司とかは向こうでも食べられるかも知れないけど、こんなに繊細な味ではないだろう。出来すぎた庭園は本当に素晴らしかったです。こういう豪華そうなところに来るといつも母が「あぶら屋みたい」って。多分千と千尋の神隠しのことだと思う。




 
2005/04/01
  思ひ出横丁













新宿。舞ちゃんと思い出横丁へ。「2人あいてるよー!」ってフィリピン人のママに惹かれてふらりと入った店。カウンターだけで雑然としてて、八福みたいな。懐かしくて妙に落ち着かないまま。 後から糸井が来て、妙なメンツで飲んだ。

おじさんたちに おごってあげるからどんどん飲みなーって言われてだいぶ飲んだ。新宿なのに、家は果てしなく遠いのに。息子がそろばんで一位になって新聞に載った話を何度もするおじさん。下北のバーテンの女の子。手相は過去累積だって見てくれたくまみたいなおじさん。親指の付け根が柔らかいね、愛情豊かだ。きっと幸せな人生送れるよって言われて泣きそうだった。青臭い話を真剣に聞いてくれた人、「たくさん失敗しな。」って。


こういうところで出会える人の言葉は重い。しがない生活をこういうところで潤わせてるんだろう。みんなすごく酔っ払ってたけどきっとシラフだったらものすごく真面目なんだろう。少し羽目外したかったように見えた。深見さんの言葉も手相のおじさんの言葉も酔ってたからか泣きそうなくらい胸にのしかかってきた。暖かみを持って。八福みたいに店にいる人みんな知らないのに一緒に飲める。時にはおごってくれるし。こういう場は大好きだけど、何となく遠のいていた。久しぶりに行けて良かった。




 

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