silence
バースデー
22歳。ゾロ目になりました。
誕生日早々大ちゃんがくれたメールで泣いた。「変な鎖が自分を縛りつけてるだけだよ ワシには解る」見えない自分の鎖を心底解きたいと思った。そのせいで動けないことが心底苦しい。
誕生日は色んな人にプレゼントをもらった。仲のいい友人たちは毎年恒例でケーキとバースデーソングとプレゼントをくれた。色んな人から誕生日おめでとうメールをもらって、私は、幸せものだと思った。みんな、愛してるよ。大声で叫びたいくらいに愛してるよ。
flower
最近図書館に行っても花の写真集ばかり見ている。植物園に就職する、とか花屋に就職する、とかふざけたことばかり言ってる。そんな今日、いつも花が綺麗に咲き乱れている近所の石橋さんのところへ寄ってみた。(家から10メートル) 写真撮ってたら中からおばさんが出てきて、花についていろいろ開設してくれた。「バラはね、咲きかけが一番きれいなのよ。そう、17、8歳ってとこかしら。」「これはね、開いちゃって中も黒くなっちゃってるのよ。23、4歳ってとこね。」と、人間に置き換えてみたら少し手厳しいことを教えてくれた。中も黒くなっちゃって…花弁も開いちゃって…あたしもう22になるんですけど。
小さな小さなバラも咲いてた。「これもバラなのよ。小さい方がアラが見えなくてね、いいのよ。本当は黒くなっちゃってるんだろうけどね」って。花を通じて、少し人生を学んだ気がした。
大きくなったわねぇ、あんなに小さかったのに。ってお決まりの言葉をいただいた。家の前で豪快に車にはねられたことも覚えていた。ご近所ってそういうものなのね。あたしもう大きくなりましたよ。中も黒くなっちゃったし、花も開ききる歳になりました。
これだけたくさんの花を育てるの大変でしょう、というと「そうね、疲れちゃうわ」と言ってた。けど腹の足しにならないことをずっとずっと続けられること、素敵だと思った。また別の花が咲いたら撮りに行きます。色々教えてもらおうと思います。
くだらない意地
今日は意地でも傘を買わなかった。しとしと降る雨、もう梅雨かー。
特に理由も無く、一人で新宿の本屋巡りして 写真集を読み漁った。衝撃的な写真を見ると、突如そちらの世界に引き込まれる。身体がズラされる感覚。久々に味わった。今日一番の衝撃はロレッタ・ラックス。現実なのか絵画なのかさっぱりわからなくて、かわいらしい子供の写真、色調も淡いのに何だか気持ち悪かった。あれは何だったんだろう・・・人間なのかどうかすらよくわからなかった。藤井保の「A KA RI」もありそうでなさそうで、身体をズラされてしまった。遠くでライトもってる男は一体誰なのでしょう。マルイ先生おすすめの牛腸茂夫(ゴチョウシゲオ)「見慣れた街の中で」も見た。カラーがいいと言ってたので。とりわけ鮮やかっていうわけじゃなく、生活の、見慣れた街の中での色味がとてもよかった。別に身体はズラされなかったけど、何となく勉強になる写真。
木村伊兵衛賞の受賞者特集の雑誌も読み漁った。中野正貴「東京窓景」は知ってたけど、小林のりおや畠山直哉、HIROMIX、蜷川みかも受賞してたなんて。どれだけ権威のある賞かなんて知らないけど、上にいくチャンスにはなるんだろうな。よし、あたしも目指せ木村伊兵衛賞。はは。無理だね。
最近一番の衝撃は東松照明。光の使い方がとてもうまくて。光に遊ばれてるあたしとは違う。光さえも自分の掌で弄んでしまうのね。生かされてるのに、生を弄んでるのね。スナップも衝撃的に良かった。ケロイドの女性も直視して撮れる。原爆で片目の無い女の子も撮れる。何でも撮れる。衝撃的に良かった。たかが写真集、されど写真集。東松照明の世界に引き込まれすぎて、本を閉じてからもしばらく放心してた。我が校の図書館には誇れるほどに写真集の所蔵がある。これは見なければ・・・図書館なのに、どこへでも行けるんだろう。何にでもなれるんだろう。刺激受けたい。そして、刺激を与えられるような人間になりたいね。
最近一人の時間が充実しすぎてる。とても幸せです。