流れる
大きすぎるものを見てると死にたくなる。小さいものを見てると・・・生きていてもいいと思う。という言葉が印象的だった。人間が砂みたいに小さくて意味のないものに思える。
流れるようにして東京タワー近辺を歩いた。あんなでかい建造物を見失って、大門から海っぺりに出てしまった。雨が降ってるのに傘もささずにほっつきあるいている小娘を見て浜松町で働く人たちはどう思うのだろう。リーマンの街、例えば赤坂見附なんかを歩いてると敷居が高い感じがする。みんな黒いロングコートにえんじ色のマフラーと似通っているけどきちんとした格好をしているから。でも、新宿では何をしててもいいと思う。ホームレスもいれば田舎くさいおばちゃんもいるしキビキビ働くリーマンもいるしヤクザもキャバ嬢もニューハーフも変態もカメラ小僧も。そういう人が少しずつ割合を占めて、結局のところ新宿全体では平均というものがなくなる。色んな人が集まるから、流れるから、それについていけなくて吹き溜まりに溜まる人もたくさんいて。だからこそ落ち着くし、だからこそ落ち着かないとも思う。とりあえず赤羽橋は落ち着かなかった。