モーパッサン
『毎日、毎週、毎月、毎年、違ったところは少しもない。
同じ時間に出勤し、同じ時間に昼飯を食い、同じ時間に退ける。
それが一生続くのだ。その間に特筆大書する出来事は四つしかない。
結婚、子どもの誕生、父と母の死。そのほかは何もない。
いや、失礼、昇給があった。』
私は今の 特筆すべきことの無い生活がとても気に入ってるんだ。
毎日まったく同じ電車の同じ車両に乗り、毎日同じコンビニで昼ご飯を買い
毎日同じ場所のトイレを使い、毎日全く同じ道を通る。
少しだけ会社勤めをしていた時は、妙な規則をつくり、それに毎日従ってた。
同じ道を通らないと何だか気持ち悪かったし、いつも乗る電車の乗れないだけで
その日一日を投げ出したくなった。いつも自分が座る場所に他人が座ってると
他人が退くまで待ってた。たとえ他があいてても。金曜の夜は飲みに行ってた。
たった一ヶ月の仕事だったのに、少しでも外れてはいけないレールを作ってた。
でも、この、安定した生活はとても安心したり 時折全て壊したくなったりするんだろう。